9章26〜10章
9:26 朝早く、夜が明けかかると、サムエルは屋上のサウルを呼んで言った。「起きてください。お送りしましょう。」サウルは起きて、サムエルとふたりで外に出た。 9:27 彼らは、町はずれに下って来ていた。サムエルはサウルに言った。「この若い者に、私たちより先に行くように言ってください。若い者が先に行ったら、あなたは、ここにしばらくとどまってください。神のことばをお聞かせしますから。」 10:1 サムエルは油のつぼを取ってサウルの頭にそそぎ、彼に口づけして言った。「主が、ご自身のものである民の君主として、あなたに油をそそがれたではありませんか。 10:2 あなたが、きょう、私のもとを離れて行くとき、ベニヤミンの領内のツェルツァフにあるラケルの墓のそばで、ふたりの人に会いましょう。そのふたりはあなたに、『あなたが捜して歩いておられるあの雌ろばは見つかりました。ところで、あなたの父上は、雌ろばのことなどあきらめて、息子のために、どうしたらよかろうと言って、あなたがたのことを心配しておられます。』と言うでしょう。 10:3 あなたがそこからなお進んで、タボルの樫の木のところまで来ると、そこでベテルの神のもとに上って行く三人の人に会います。ひとりは子やぎ三頭を持ち、ひとりは丸型のパン三つを持ち、ひとりはぶどう酒の皮袋一つを持っています。 10:4 彼らはあなたに安否を尋ね、あなたにパンを二つくれます。あなたは彼らの手から受け取りなさい。 10:5 その後、ペリシテ人の守備隊のいる神のギブアに着きます。あなたがその町にはいるとき、琴、タンバリン、笛、立琴を鳴らす者を先頭に、高き所から降りて来る預言者の一団に出会います。彼らは預言をしていますが、 10:6 主の霊があなたの上に激しく下ると、あなたも彼らといっしょに預言して、あなたは新しい人に変えられます。 10:7 このしるしがあなたに起こったら、手当たりしだいに何でもしなさい。神があなたとともにおられるからです。 10:8 あなたは私より先にギルガルに下りなさい。私も全焼のいけにえと和解のいけにえとをささげるために、あなたのところへ下って行きます。あなたは私が着くまで七日間、そこで待たなければなりません。私があなたのなすべき事を教えます。」 10:9 サウルがサムエルをあとにして去って行ったとき、神はサウルの心を変えて新しくされた。こうして、これらすべてのしるしは、その日に起こった。 10:10 彼らがそこ、ギブアに着くと、なんと、預言者の一団が彼に出会い、神の霊が彼の上に激しく下った。それで彼も彼らの間で預言を始めた。 10:11 以前からサウルを知っている者みなが、彼の預言者たちといっしょに預言しているのを見た。民は互いに言った。「キシュの息子は、いったいどうしたことか。サウルもまた、預言者のひとりなのか。」 10:12 そこにいたひとりも、これに応じて、「彼らの父はだれだろう。」と言った。こういうわけで、「サウルもまた、預言者のひとりなのか。」ということが、ことわざになった。 10:13 サウルは預言することを終えて、高き所に行った。 10:14 サウルのおじは、彼とその若い者に言った。「どこへ行っていたのか。」するとサウルは答えた。「雌ろばを捜しにです。見つからないのでサムエルのところに行って来ました。」 10:15 サウルのおじは言った。「サムエルはあなたがたに何と言ったか、私に話してくれ。」 10:16 サウルはおじに言った。「雌ろばは見つかっていると、はっきり私たちに知らせてくれました。」サウルは、サムエルが語った王位のことについては、おじに話さなかった。 10:17 サムエルはミツパで、民を主のもとに呼び集め、 10:18 イスラエル人に言った。「イスラエルの神、主はこう仰せられる。『わたしはイスラエルをエジプトから連れ上り、あなたがたを、エジプトの手と、あなたがたをしいたげていたすべての王国の手から、救い出した。』 10:19 ところで、あなたがたはきょう、すべてのわざわいと苦しみからあなたがたを救ってくださる、あなたがたの神を退けて、『いや、私たちの上に王を立ててください。』と言った。今、あなたがたは、部族ごとに、分団ごとに、主の前に出なさい。」 10:20 こうしてサムエルは、イスラエルの全部族を近づけた。するとベニヤミンの部族がくじで取り分けられた。 10:21 それでベニヤミンの部族を、その氏族ごとに近づけたところ、マテリの氏族が取り分けられ、そしてキシュの子サウルが取り分けられた。そこで人々はサウルを捜したが、見つからなかった。 10:22 それで人々がまた、主に、「あの人はもう、ここに来ているのですか。」と尋ねた。主は、「見よ。彼は荷物の間に隠れている。」と言われた。 10:23 人々は走って行って、そこから彼を連れて来た。サウルが民の中に立つと、民のだれよりも、肩から上だけ高かった。 10:24 サムエルは民のすべてに言った。「見よ。主がお選びになったこの人を。民のうちだれも、この人に並ぶ者はいない。」民はみな、喜び叫んで、「王さま。ばんざい。」と言った。 10:25 サムエルは民に王の責任を告げ、それを文書にしるして主の前に納めた。こうしてサムエルは民をみな、それぞれ自分の家へ帰した。 10:26 サウルもまた、ギブアの自分の家へ帰った。神に心を動かされた勇者は、彼について行った。 10:27 しかし、よこしまな者たちは、「この者がどうしてわれわれを救えよう。」と言って軽蔑し、彼に贈り物を持って来なかった。しかしサウルは黙っていた。 |
「主の霊が下るとき」 サムエル記第一 9章26〜10章
【復習】
サウルは父の「いなくなった雌ろばさがし」に行き、サムエルと出会い、イスラエルの最初の王であることを告げられました。ろば捜しのような小さな働きの中にも意味があり、繋がりがあるわけで、神様の目からみたら無意味なことはひとつもありません。
9:26〜10:4節
サムエルはサウルの頭に油を注ぎます。ここで捜していた雌ろばはみつかって保護されていることが語られます。
神様の命令に従っていくとき、知らないうちに家庭の問題も大丈夫にしていただけます。そして主についていく者には神様はちゃんと必要なものを与えて下さるということが、「パンが与えられる」ということからわかります。
5〜16節
その後、預言者の一団に出会い、サウルに主の霊が下り新しい人に変えられると言われました。私たちが、主のために何かしようとする時、霊的に必要なものを主は必ず与えてくださいます。
そして、この主は、起き上がれない人をも立ち上がらせることのできる方であり、人をも変えられる力のある方です。
「このしるしがおきたら、何でもしなさい」と勧められています。
主でやらず、肉でやっていくと不安でしょう。しかし、主に任せてしまって、「これもあれも、どっちになってもあなた次第です。」と主により頼んでいけば自由だし、不必要であれば神さまはそれを止めてくださいます。
「何でも」と言われたのですが、「7日間待ちなさい」と言われ、サウルの心は新しくされ、神の霊が下りました。サウルは自分のおじさんに雌ろばがみつかったことを話し、王位については話しませんでした。
17〜27節
サムエルは、イスラエルの人々に、神そっちのけでやってきたことに気づき悔い改めるようにと話し、部族毎に前に出るように言いました。くじにより、サウルが取り分けられ、王として神が彼を選ばれたことを伝えました。
悔い改めなしには新しい段階には進めません。
また、「くじ」については、神が定められたことは必ず成るということがこのことによってわかります。神に心を動かされた勇者達はサウルについていき、よこしまな者達は軽蔑しました。支持率100%とはいかなかったのです。
今日一番大切で、お話ししたかったのは、主の霊がくだるとき、人は新しく変えられ、新しくされるということです。行き詰まっている所も崩されます。これは神様を信じている醍醐味でしょう。
あらゆるところにおいても、あの人をも、主の霊によって変えられるんだと希望をもっていきたいと思います。
【質問】
@ 今、主の霊を注いでいただきたい人は誰でしょう?
どういうところに注いでいただきたいでしょう?
A 前に進むのに、はっきり悔い改めることがあるでしょうか?
B どのような神の勇者を与えていただきたいですか?(こういう賜物の人・・・)
C 今、神様から思いっきり、手当たり次第しなさいと迫られていることは何でしょうか?